イーペン祭りやコムローイの規制

意外と知られていないイーペン祭りやコムローイ規制

ランタンの規格(タイ工業規格808/2552)

  • 素材:天然素材である薄い凧紙(桑の紙)や燃料の使用
  • 大きさ:直径90cm以下、高さ140cm以下
  • 燃料:55g以下、燃焼時間8分以内
    各30cm以下(太さ0.5m)の2本の耐火ロープか24番ソフトワイヤーでランタン固定
  • 警告:花火や爆竹などの取り付け禁止
  • 情報明記:コムローイに製造元や警告の記載

一斉上げで許可を得ている会場では規格に沿ったランタンの使用が条件に含まれてます。
基本は天然素材である紙、熱気を溜める天然素材の燃焼材、形を固定する竹輪、
燃料と竹輪をつなぎ燃料を固定に用いるワイヤーの4つにより構成されてます。

一斉上げ会場では大の種類のランタンが使用が多くなりますが3種類の規格があります。

種類 直径(横幅) 高さ(縦幅) 燃焼時間
50㎝以下 70㎝以下 4分以下
70㎝以下 90㎝以下 5分以下
90㎝以下 140㎝以下 8分以下
その他形状では容積が一立方メートル以下


複数回の一斉上げを行う会場では、安全上である程度の高度まで上昇する時間が必要となり、
着火から上げ合図までの時間制限があり、初参加では持ち方や着火に時間がかかることで
制限時間内に十分な熱気が溜めれずに上げれないことがあります。
その対策として早目に着火をしてしまうと、燃焼時間制限があり十分な高度が得られずに
落下してくる危険がある事が、着火からのタイミングを重要としている理由になります。

一般的なランタンの上げ規制

下記2画像は2025年によく見た画像になりますが、毎年1ヶ月~1週間前頃に告知されます。
SNS上では簡易案内や画像により、毎年『ランタン上げれないとの情報がでてるのですが』の
問い合わせが届きます。



以下は一般的な時間や日にちの制限であり会場や地域によって異なることがありますが、
行政やチェンマイのタイ航空公社から告知され、基本は当ページに掲載の内容になります。

・許可が出る日時:イーペン祭りの満月と翌日の19:00-01:00の間
・事前の申請許可:開催の約30日前までに管轄で許可の取得
・エリア:2つのエリアになります。
  ①特別監視区域レベル1(レッドゾーン=赤色エリア)
   空港滑走路の両側4.6km、滑走路の両端から18.5kmの範囲は禁止で許可も出ません。
    チェンマイ市郡 全16地域
    ハンドン郡 全11地域
    サラピー郡 クアムング、ドーンケーオ、サンサーイ
    サンサーイ郡 ノーングハーン
    メーリム郡 ドーンケーオ、ムアンケーオ、リムタイ、メーサー、リムヌア
    サンパトーン トゥントーム

  ②航空安全区域(トフィゾーン=黄色エリア)
   事前許可承認で上げることができるようになる地域
    ドイサケット郡 チェンライ県境のパーミエン、テープサデットを除く他12地域
    サンカペーン郡 全地域
    サラピー郡 特別監視区域レベル1を除く他全7地域
    サンサーイ郡 特別監視区域レベル1を除く他全11地域 
    サンパトーン郡 特別監視区域レベル1を除く他全14地域
    メーオン郡 県境のフワイケーオとメーターを除く他全4地域
    メーリム郡 特別監視区域レベル1を除く他全7地域
    ドイロー郡 ドーイローとソーンケーオ(ヤーンクラームとサンティスックは一部)

土地勘がなければ地名ではわかり難く、具体的なおおまかな範囲は下記になり、
チェンマイ市(全地域レッドゾーン)を中心に殆どが黄色の規制範囲になります。
主な会場のメージョー会場はぎりぎり黄色ゾーン、ロイヤルチェンマイやCADも
黄色ゾーン内に位置します。


主要他5空港(スワンナプーム、ドンムアン、メーファールアン・チェンライ、プーケット、ハートヤイ)ではタイ空港公社(AOT)がそれぞれの地区で空港周辺での規制を出し、各地方行政でも独自の規制がありますので、チェンマイ以外でもむやみに上げないことがおすすめです。

飛行機への変更やキャンセルの影響

10月末~11月時点で公表されていた近各年のイーペン祭り2日間の影響になり、航空機へのリスクを軽減するために19時以降の離着陸を調整することが大きな要因になります。
空港周辺での禁止強化、規制や規格の制限により実際の影響は低いですが、風向きや個人レベルまで徹底して取り締まることは困難であり、安全のためのリスク回避の対策になります。

2025年 欠航65便(国内線41便+国際線24便)、変更96便(国内線64便+国際線32便)
2024年 欠航74便(国内線36便+国際線38便)、変更96便(国内線68便+国際線28便)
2023年 欠航101便(国内線77便+国際線24便)、変更59便(国内線51便+国際線8便)
2022年 欠航53便、変更24便(全便の30%以上に影響)

数字は最終的な数ではなく、直前でのキャンセルや変更された便は含まれておりません。
変更では19時以前へ離着陸を調整したことによる当日の状況への影響も考えられます。

満月日+翌日の2日間以外での影響があるかどうかは各航空会社社次第になりますが、イーペン祭り自体は通常3日間であり、満月の前日からになります。

罰則や罰金

空港法の該当の条項により1-7年の懲役、4~20万バーツの罰金が科せられるとなります。
最も重い飛行中の航空機に危険を及ばしたり可能性のある行為では、終身刑か5-20年の懲役と60-80万バーツの罰金となります。
これらはランタンのみに関わらず、爆竹や花火、レーザー光線、無断ドローン操作等も禁止になります。

他の人が上げているなどを見かけても禁止事項ですので、路上で売っていても買ったりせずに自身のためにも上げないようにすることがトラブル回避になります。

その他のチェンマイのイーペン祭り関連の規制

  • 灯籠流しの規制
     チェンマイでは主にピン川に流しますが、100%自然素材であることや日にちや時間の規制があります。
     直前でごく一部しか見かけないことでSNS上で上がることは少なくなります
  • パレードによる車両通行規制
     満月と翌日(最終日)にはパレードがあります。
     特に最終日ではパレードの経路のみでなく、準備として山車が並ぶことで15時頃より
     特定の道路は車両通行止めになります。
     また近年ではターペー通りには大規模な装飾がされることで車両規制があります。
     中心部の橋(ナワラット橋、ナコンピン橋、レック橋)は車両通行止めになることがあります。
  • 一斉上げ会場の規制
     開催には複数の機関への許可や継続的な地元周辺への配慮も必要になります。
  • 会場や特定地域でのアルコールの販売や飲酒禁止
  • 花火や爆竹等の規制や禁止
     具体的な禁止事項としては見つけられませんでしたが、毎年販売店や製作工場には
     立ち入り検査のニュースがある事で何らかの規格や規制は存在すると思われます。
     2025年の禁止画像でも掲載されており、近年ではロケット花火は川に向けて放ってますが、
     人通りが少ない道では若者が爆竹などを放ち足元で大きな音で爆発することはあります。

取り組みや対策

灯籠流し

灯籠流しは水場に限定されますが、制限はないことでごみの量ではコムローイと比べられない程です。

チェンマイでは主にピン川に流しますが下流の水門で回収後に焼却をしてます。
規則としては見つけられませんでしたが、以下のような呼びかけや協力として対策がされてます。

  • 100%自然素材による作成(発泡スチロールやプラスティックで作らない)
  • 結合や固定にはホッチキスや針金を使わずに木串を使う
  • サイズの縮小やグループや家族間での共有による数の減少によるごみ削減
  • パンなどのデンプン素材で制作灯籠の閉鎖された水域での使用控え(多量では水質汚染の原因)
  • オンライン灯籠流し
     検索では https://theoldsiam.co.th/loykrathong、https://เซฟตี้อินไทย.com/loykrathong などが表示され、
     時間がない方でも、名前、願い、灯籠選択だけで場所を問わず灯籠流しの疑似体験ができます。

コムローイ

上の案内の通り規則や規制強化がされてます。

禁止区域で上げる方は各個人やその場所で販売している店のモラルで、以前は黙認でしたが2020年以降では街中のイーペン祭りの会場では年々禁止事項と明記監視やターペー門など街中ではパトロールが強化されつつあります。

コムローイ一斉上げ会場では開催年数が長い会場では前記のように何らかの対策はしてます。
その対策の効果は各会場によりますが、周囲への一番の対策は回収率を高めることになります。
ただ、現実的には全ての回収は不可能であり、一部はごみとして残る事にはなりますが、
構造上で問題は針金部分になりますが、この部分は耐火素材+強度+軽量である必要があり、
代価が困難にな事からランタンの規格でも認められているようです。

  • ロイヤルチェンマイゴルフ場会場
    2017年開催当初より地元住民の回収の買取を行っており、風向きにもよることで
    スタッフのみでは対応できない地域でも回収ができることで高い回収率になり、
    買取により地域住民への還元収入の一つにもなってます。
    回収の際には回収数やエリアを確認することで傾向などのデータ収集にもなります。
  • メージョー会場 スタッフにより周辺での回収を行っているようです。
  • CAD会場 回収を行っているようです。

まとめ

イーペン祭り(ロイクラトン祭り)やコムローイ一斉上げには弊害はありますが、
反面で伝統や文化の継承、経済効果、地元の活性化などのメリットもあります。

モラルや規則を守り、地元周辺への配慮や永続的に皆が楽しめられるような
イーペン祭りになりますようご協力を頂けますと幸いです。