コムローイの上げ方


一斉コムローイイベント(通称コムローイ祭り)への予約先は多数ありますが、
上げ方の説明は少なく突然の本番で戸惑いや合図で上げれないことがあります。

思い出に残るような光景を体験するには、会場での参加者全員の協力が必要となり、
コツや注意点の対応を事前に知ることでより綺麗に上げる事ができます。
特にロイヤルチェンマイ会場では、より細かな状況のご案内があり参考になります。

コムローイの上げ方とコツ

一般的なチェンマイのランタンの上げ方になります。
一斉上げの会場では進行などによる進め方や注意点があり別にご案内になります。

  1. 折りたたまれたコムローイ(参照:1)

    参照1:折りたたまれている状態

    一斉上げ会場では湿気や外傷を防ぐ為に袋入りの場合あり。
    会場により上げエリアへの入場に時間制限の所もありますが、
    席場所確認と燃焼材の裂け部の有無は事前の確認がおすすめ。

    着席後のイベント進行中に、コムローイを袋から出したり
    持ち方の試しはお控えください。
    コムローイは一度広げると再折り畳みは難しくなります。

  2. 燃焼材に切裂け部を3-4カ所作る/確認する(参照:2)

    参照2:燃焼材に裂け部を作る

    一斉上げでは火付から上げるまではテンポよく進みます。

    燃焼材塊への直接では火がつき難く、
    事前に裂け部分を
    3₋4カ所作って着火することで熱気を早く溜めれます。

    一斉上げ会場の一部では事前に切りこみが作られてますが、
    さらに裂けへと離し広げることでより着火し易くなり、
    このひと手間がのちの大きな違いになります。

  3. 燃焼材を上にして軽く揺らして円柱状に広げる(参照:3)

    参照3:上下逆にして軽く揺らして広げる

    軽く揺らし自重や空気流れを利用して一度広げます。
    紙がひっついている時は軽く離すように広げることで
    着火時のたるみや垂れが少なくなり、全体の大きさを
    把握することもできます。

    広げ後は上下をひっくり返して燃焼材を下に持ちかえ
    着火への持ち方を確認します。
    この時に上下の持ち替えと着火は別の動作とします。

  4. 着火時のコムローイの持ち方確認(参照:4)

    参照4:2名での持ち方の確認

    一斉上げのコムローイのサイズは約100×70㎝です。

    2人の場合は一人が下で竹枠を持ち火付け調整して
    もう一人が燃焼材付近へ紙部を垂れさせないように
    上部や中部を持ち上げます

    対面側も垂みがないかの確認して持ち上げます。

    別の持ち方として、両脇で対象に下竹部分と紙部分を
    持つ方法もありますが、下の着火部に注意がいくことで
    紙が垂れて燃やす原因となり役割分担の方が簡単です。

    参考5:1人での三角掴みの持ち方


    着火時に傾けすぎることも引火要因になります。

    一人での着火ではコムローイの上部を絞り込んで持ち、
    もう片手で着火の調整をします。(参照:5)

    持ち方は他方法もありますが重要な事は燃焼材付近の
    紙を垂れさないように意識する持ち方
    になります。

  5. 燃焼材の各裂け部分に着火(右参照:4と6)

    燃焼材の4箇所の裂け部に着火

    一斉上げでは着火から上げ合図までの時間制限があり、
    合図に間に合わせる為に裂け部への着火が重要です
    時にはライターを使う方が着火が簡単な時があります

    4箇所着火して1分もすると熱気で膨らみ始めますので
    持ち上げ側の手を離すことはできますが、上げるには
    まだ熱気が不十分でありさらに熱気を溜めつつ、
    凹みがある場合は軽く押し熱気が溜まり易く整えます。

  6. 下部の竹の外側部分に持ちかえ熱気を溜める(参照7)

    参照7:腕を下げた状態で熱気溜

    膨らんできても上げる程の熱気には不十分であり、
    腕を下げたままでさらに熱気を1-2分程溜めます。

    腕を上げると燃焼部が顔の高さ付近で熱くなったり、
    持ち手も外側から持つことで熱さは緩和されます。

    一斉上げでは諸事情でこの姿勢での熱気溜めがおすすめ。
    (理由案内は別途下部にあります)

  7. 一人で一ヶ所のみを持ち浮き上がり感確認(参照8)

    参照8:一ヶ所のみで持ち熱気量の状態確認


    熱気十分ではパンパンな状態になります。
    余裕があれば、一人で一ヶ所のみを持つことで
    熱気による浮力の具合を感じやすくなり、
    上がる感じが得られれば準備完了になります。

  8. 腕を上げて持ち上げて上げ準備OK(参照9)
    持ち上げる時は熱気が少し抜けるのでゆっくり持ち上げます。

  9. 一斉上げでは司会の合図で手を離します

    参照9:コムローイを持ち上げて合図待ち


    上に放ち上げるのでなく離して上がるようにします。
    上に押し上げると紙が歪み熱気が抜ける場合があります。
    熱気不十分では上がらずに低空で横に流る場合があり、
    合図があっても不十分の時はさらに1分程待ちましょう。

  10. 2回目以降の上げ
    会場や司会によりますが、2回目以降も一斉上げを
    する場合は司会の着火の合図を待ちます。

    1回目のみ合わせて2回目以降は各自で自由上げや
    案内が不明瞭な会場もあります。

上げの合図時に上げれない原因

一斉上げイベントでは、上げ合図の時に熱気が溜められずに上げれない場合があり、
その原因と理由や対策などを事前に知ることで対応できるようになります。

◆着火剤の裂け部の4カ所に火を付けてない
  
 燃焼材はすぐに燃え尽きないように塊のままでは火が点き難くなってます。
 裂け部を4箇所作り、着火することで全体への火の広がりが早く、熱気も短時間で溜まります。
 ロイヤルチェンマイ会場や一斉上げ会場では予め裂け部を作ったコムローイが用意されてます。

【対応/対策】
 裂け部4箇所へ着火、時にはライターなどを使う方が小回り調整ができ簡単に着火できる場合もあり。
 一斉上げでは正しい持ち方と4ヶ所着火ができれば一斉に上げれる可能性が高まります。

◆持ち方の案内不足で実際の行動時に戸惑う

 コムローイの上げ方はステージ上で実演がありますが、前の方しか確認ができず、
 一人参加での持ち方やライターで着火してることで火付棒への近づけ方などが
 実際に着火する際に異なる事や実際の大きさでは持ち方を持て余してしまう
 ことなどで、着火に戸惑う事があります。

 司会から紙を燃やさないように注意案内はありますが、具体的にどのようにすれば
 燃やさないようにできるかの説明がありません。

【対応/対策】
 一人での持ち方や二人以上での協力方法は上の上げ方をご参考下さい。
 次項目の具体的な状況でも確認ができます。

 簡単なご案内では、
  ・上下逆さに持ちコムローイを一度広げる
    紙引っ付きやヨレを延ばすことで持ちやすくなったり、熱気が早く溜まります。

  ・ひっくり返す動作と火に近づける動作は別々にする
    上下回転させながら着火をすると紙が垂れて燃える原因になり別動作として、
    ひっくり返して燃焼部分が垂れないように持ってから、次の動作として
    垂れないように気を付けて火に近づけていきます。

  ・着火時はできるだけ平行にして燃焼材の部分は垂れないようにする
    傾きが大きいほど紙に引火する危険が増します。
    着火時は火の部分に注意がいきがちですが、平行にすることで
    紙の垂れも確認しやすくなります。
    垂らさないようにするのは燃焼材周辺であり、コムローイは上部を持つ
    必要はなく、中間部分を持つ方が燃焼材周辺は垂れにくい場合もあり。

◆主催の上げ合図が早い

 上げ合図はステージ上から全体の様子を見て決めます。
 その判断の一つとして、『コムローイを持ち上げている様子や割合』を基準にします。
 ただ、司会が着火後に持ち上げを指示したり、事前案内がなくわかり難いことで
 熱気不十分のまま持ち上げる人が多く、その状況の相違による勘違いで主催が
 早目に上げる出してしまう場合があります。

【対応/対策】
 このページを確認された方のみでも、腕を上げて持ち上げるのは10カウントダウンが
 始まってからのご協力を頂けますと、合図が遅くなることでより多くのコムローイが
 一斉に上がる様子が体験できる可能性が高くなります。
 

◆上げる時は突然動き出すことで対応が遅れる

【対応/対策】
 ロイヤルチェンマイ会場の場合の流れになります。
 ステージ上で上げ方の実演が始まったら心の準備とできる事をします。

 まず、席は立たずに座ったままで袋を開けます。(席立つと混乱の原因になる
 コムローイを出して燃焼材の裂け部の確認までをしておきます。

 実演の前後でスタッフが着火棒に火を付け始めます。
 このスタッフの火付けの後に、司会が上げ準備として袋から出して広げるが
 着火はしないようにとの指示があります
 この段階でコムローイを着火する持ち方まで進めておきます
 
 ここまでできていれば上げ合図には間に合いますので落ち着いて4箇所着火しましょう。

実際の着火時の持ち方の状況例

比較的安全な持ちの点火


一人での三角絞り持ちは簡単で安全な方法
二人でもこの持ち方は可

下部の着火と上部の持ち上げの役割分担
しゃがむことで横からのぞき込むより点火しやすい

左右対称で着火部分が垂れないように持ち上げ、無理なく中部を持ち支えていることで垂れがない
この方法では着火部集中による紙部垂れに注意

一人での変則持ち方ですが、両腕の角度や持ち方、最小の傾きで着火部を確認し頭を下げないことで、持ち上げ手が下がらずに着火周辺では紙が垂れてない

状況により引火がありそうな持ちの点火

着火の当初では燃焼材の火も小さいが燃え広がることで炎が大きくなることで引火もあり、
主な原因としては紙の垂れと着火に角度が付き過ぎていて火と紙が近くなることです。

横に寝かせての付け方で、火に近づきそうな位置を持ち上げるのはよいが、着火に手間取ると着火剤の火が大きくなって火が紙に近づき引火の可能性
両者共に着火部に集中して、上部の持ち上げが不十分で着火剤の周りに紙が垂れており、このままの状態で火付けを続けると危険

上部を持って上げているが高さ不足と持ち場所違い、反対側の手前が垂れている様子が見えず、知らずに火と紙が近くなって引火しやすい
右側が紙に近い部分の上を持ち上げる事で回避
上部を持って上げているが、高さが不十分で見えない正面側の紙が垂れてしまって、火が大きくなったりさらに垂れると引火の可能性あり
中間部を両手広げて持つと垂れにくくなる

上部の持ち上げが不十分で紙が垂れている
上は位置変えず下だけ下げることで垂れはなくなるかも

縦向きの角度がありこのままで火を点け続けると上部の垂れ部に引火する可能性

下の着火者も横から着火剤とその下の火を見ることで
上部の紙が垂れているのが見えなかったり気づきにくい

着火後でも持ち方注意で火が大きくなると引火。4箇所に水平状態で着火をすればその時点では熱気で膨らむ

その他の上げ時の案内状況例

見つかった画像のみでの補足であり、実際の流れは上のコムローイの上げ方で確認の補助的な状況案内になります。

その他のコムローイ上げ時の案内や注意

予期しにくいトラブルと対応

  • 紙に引火して燃えしてしまった
    着火時に紙に燃え移った場合は危険ですので地面に落としましょう。
    芝や土などの会場では燃え広がることなく燃え尽きて消えます。

  • 火傷
    ある程度の会場では救急場所が設置されており応急手当ができます。

  • コムローイの破れ
    初回上げ直前では交換する時間がなく、別のコムローイを上げます。
    2‐3回目以降ではスタッフを探して伝えると交換してくれる場合あり

  • 初回に上げ遅れた
    ロイヤルチェンマイなど複数回一斉に上げる会場では連続で上げる事で
    一斉に上げる機会を失う場合があり。2回目は見逃して撮影に専念などで、
    3回目の一斉上げに合せる方法があります。

    無理に押し上げ離すとコムローイが歪み熱気が抜けて横に流れてしまい
    再度掴んで熱気を溜める事になりさらに遅れてしまいます。
    腕を上げて手を離して自然に上げるようにすれば熱気不十分でも
    手元から離れないだけでさらに1分程待つことができます。

  • 着火棒の火が消えた
    スタッフを探して着火してもらうか別の着火棒や自身のライターで着火。
    ライターで着火が長時間の場合は金属部が熱くなるので火傷注意。

  • 着火の指示が出たが着火棒への火が点いていない
    大きな会場では着火棒への着火の指示と袋出し案内の時間が短いと、
    司会から着火の合図が出ても着火棒に火がついてない場合があり、
    その場合は自身のライターで点けます。
    (スタッフが火を付け始める前に勝手に火を付けるのは禁止)

気に留めておくと役に立つ場合があること

  • カウントダウンは突然始まったり、気持ちの高揚や周りが騒がしいことで
    聞き取りにくくなっている場合があることを意識しておく。

  • ロイヤルチェンマイ会場では4回一斉上げを行うことで、2回目以降の着火も
    司会の案内指示待ちになります。
    ただ、司会からの事前案内や予約先から事前の説明がない場合も多いことで、
    2回目の着火を始めてしまう人がおります。
    周りの状況に応じて着火の様子を見ることになりますが、指示での着火が
    一斉に多くが上がるポイントになります。

  • ロイヤルチェンマイ会場では花火は初回や2回目にステージ後方付近から上がる

  • 上げ場所が狭い場合は椅子を重ねることでスペースを作ることができる

  • 一斉上げでも会場により着火棒の高さは異なります。
    着火位置が高いとコムローイの持ち上げが困難になり、着火位置の高さの確認と
    その高さに応じた着火方法は会場ごとに確認がおすすめです。
    又は、着火位置や場所に左右されないライターやチャッカマンの持参も便利になります。

他上げ時の注意

  • 上げ時には両手がふさがり、貴重品等は体かけや付けれるタイプがおすすめ
  • お子様は身長によって火付け棒の燃料部分が顔や頭より上になる時は特に注意
  • 上げ時に風が強かったり座席幅が狭い会場では周りのコムローイや人にも注意
  • 地面が芝の会場では芝を傷めることになりコムローイを直接置かない

上げ時以外の一斉コムローイイベントのご案内や注意

服装

会場によっては白色や正装や北タイの服装などを推奨している所もありますが、
休憩や活動し難いことや上げ時に不便であり、動きやすい服装での参加がおすすめです。

仏教的な側面もあり、厳しい会場では露出の多い服装、袖なしや短パンは入場ができず、
羽織りや巻きスカートなどの対応が必要な場合があります。
(文化尊重でミニスカート、すね上短パン、タンクトップ、シースルー等は控えましょう)

一般的には長ズボンや長スカート、上着は袖ありや夜間冷込み用の長袖などとなります。
Tシャツやジーパンなどの一般的なラフな服装でも参加は可能です。
靴は会場によっては未舗装や凸凹もあり慣れた動きやすい物がおすすめです。

必要な物/あると便利な物

各会場や予約先によって異なり一般的なご案内となります。

  • パスポートのコピーや画像(本人確認用、万が一の時用)
  • 小型ライト(会場により暗い所や使う場面/携帯ライト使用も可)
  • 虫除けや露出少ない服(自然の中の会場では蚊がいる場合もあり)
  • 簡易雨具や日除け(雨天時の雨宿り先や日除け場が少ない場合あり)
  • ウェットティッシュ(手拭きなど色々な事への代用)
  • イベント開始まで時間待ちの各自娯楽(充電スペースはなし)
  • 休憩用敷物(不足可能性や非常用雨除け代用など)
  • ライターやチャッカマン等の火付け(火付け棒の火が消えたり、設置が高い時もあるため)
  • 体に着けるタイプの貴重品管理(上げる時は両手塞がり注意散漫になる為)
  • カメラやスマホなどの撮影器具

会場内での禁止事項とご注意

各会場により異なりますので一般的なご案内となります。

  • 仏教要素があり、ほとんどの会場内でのアルコール類の持ち込みや飲酒は禁止。
    (一部の一斉上げ会場やローカルな会場では会場内で販売している場合はあり)
  • 会場や状況により、郊外での人集中と混雑で携帯などの電波が通じにくくなることがあり。
  • 花火などの火薬類、ドローンなどの浮遊物、ナイフ等の鋭利な物、違法な物の持込禁止。
  • 撮影用のレーンや梯子など周りの方の迷惑になる物や行為。
  • コムローイの持込は禁止(イベントは事前申請許可制で個数の制限があるため)。
  • ペットや動物の入場は禁止。
  • 煙草は会場によりますが、可能な場合でも喫煙場所は指定となります。
  • 会場内でも上げる事ができる時間は決まってます。
    (一斉上げでないローカルな会場では時間制限はありますが3ー4時間の幅になります)
  • 会場にもよりますがお手洗いは込み合い、特に一斉上げの座席に座る前の時間帯や
    上げた後の帰り時は混雑しやすくなります。